巻付け耐火被覆の性能について

  • ピンの溶接強度はどのくらいありますか?
  • 引張強度400N以上/本です。(施工により巻付け耐火被覆材1本にかかる荷重は5~15N/本 程度です。)
  • 溶接されたピンの鉄骨への影響はありませんか?
  • ピンの太さは2mmと細く、溶接部の鉄骨面積は非常に小さくまた溶接時間も極めて短いので影響は ありません。
  • 溶接ピンの防錆性は?
  • ワッシャーは亜鉛めっき鋼板、ピンは銅めっきが施されております。とくに沿岸地域等で錆の心配がある場合はステンレス製のピンをお薦めします。
  • 振動への耐性はどうですか?
  • ピンの強度は400N以上/本と強く、また巻付け耐火被覆材には柔軟性があるため亀裂、割れ等の心配はなく、倉庫等振動が加わる部位にも安心してご使用頂けます。
  • 耐火材の成分は?
  • SiO2,CaO,Al2O3,MgO,Fe2O3が主成分です。
  • コーナー部分等が施工時につぶれる事がありますが性能上問題ありませんか?
  • ピン部、コーナー部は、一般部より薄い状態で耐火試験を実施しており、性能を確認していますので、 厚み欠損は問題ありません。
  • 表面の布は何か、また何の目的で使用しているのですか?
  • 発塵の防止および施工性の向上のため、難燃性ポリエステル不織布を使用しております。
  • 材料の経時変化はありませんか?
  • 溶融繊維化した無機質材であり、経時変化はありません。
  • 吸音、断熱性能は?
  • 多孔質繊維材料ですので、吸音性、断熱性に優れています。
  • 重量は?
  • 他の耐火被覆材に比べて約1/3と軽量で、構造体に対しての負担の軽減になります。
  • プールの上に位置する梁で巻付け耐火被覆材は使えますか?
  • プール直上の梁は結露が心配されます。天井を設けて換気を行うなど高湿度にならない処置が必要です。

  • 巻付け耐火被覆材を施工したら結露は発生しない?
  • 巻付け耐火被覆材は断熱性に優れますが、湿気は通過します。他の耐火被覆材同様に条件によっては結露が発生します。〔透湿率:56.8ng/m・s・Pa〕

施工について

  • 溶接はどのように行いますか?
  • 巻付け耐火被覆材の上からワッシャー付き固定ピンを差込み、専用の溶接機を用いてピンの先端を鉄骨に溶接をします。
  • 溶接作業にはどのような資格が必要ですか?
  • アーク溶接とは異なり自動制御方式ですので、法的な制限はなく、特別教育等資格の必要はありません。
  • 溶接時の火花はありますか?
  • 基本的には鉄骨と巻付け耐火被覆材が密着した状態で溶接されるため外部へ火花がでることはありません。 (ただしアース周辺やワッシャー周辺で若干
    ですが、火花が出る場合もあります。)
  • 銷止め塗料がある場合の溶接方法はどうしますか?
  • 固定ピン先で部分的に銷止め塗膜を破り、溶接します。
  • 鉄骨の銷止め塗装は必要ですか?
  • 巻付け耐火被覆材を施工することによって必要になることはありません。ただし、一般的に耐火被覆(吹付ロッ クウ一ル、成型板等)に防銷効果は無
    いと考えられ、巻付け耐火被覆材も同様です。したがって建物の使用用途 等により、決定すべき内容と考えます。
    参考:鉄骨工事技術指針・工事現場施工編(日本建築学会)P414
    実際に鉄骨造建築物に見られる鋼材の腐食は、施工中の高湿度で一般汚染大気中にさらされているときに発生する。しかし、建築物が竣工して
    空調運転がなされて、相対湿度が70%以下に保持 されていれば竣工後は鋼材の腐食は進行しにくいと予想される。
    ただし、水廻りや外周部あるいは高湿度となることが予想される建築物や部位等には、さび止め措置が必要であると考えられる。
  • 梁貫通部の処理はどうしたらいいですか?
  • 貫通孔の内側まで、同質同厚の耐火被覆材を連続させる必要があります。貫通孔用部材も販売しております。
  • デッキプレートの処理はどうすればいいですか?
  • デッキプレートの形状に合わせて、隙間のないように巻付け耐火被覆材を充填します。(デッキコマ形状に合わせた巻付け耐火被覆材もあります。)
  • 折板と梁との取り合い部の処理はどうすればいいですか?
  • 梁を4面巻付け耐火被覆材で卷いて下さい。
  • 施工時の養生は必要ですか?
  • 粉塵に対する養生は特に必要はありませんが、コンピュータ一などの精密機械周辺での溶接作業は 行わないでください。
  • 他工事との同時作業は可能ですか?
  • 施工時に粉塵の発生はほとんど無いため、他職種との並行作業が可能です。
  • 柱下部での衝撃対策は?
  • 巻付け耐火被覆材には弾力性があるため、角,丸柱の場合は衝撃が加わっても破損しにくいですが、H柱の場合は内部にロックウ一ルを充填、または表
    面を金網で覆う等の処置が必要になる場合があります。
  • 万一材料が濡れた場合の処理はどうすればいいですか?その際性能に問題はありまか?
  • 施工時に一時的に濡れた程度であれば、巻付け耐火被覆材は吸放湿性に優れるため施工後そのまま放置すれば自然に乾きます。また無機質材ですので、
    乾燥すれば耐火性能に問題はありません。ただし、恒常 的に濡れる部位には使用できません。
  • 施工時の保護具は何が必要ですか?
  • 保護メガネ、防塵マスク、安全帽、安全帯等、通常の保護具を用意して下さい。
  • 施工に必要な工具等は?
  • スタッド溶接機一式、スケール、カッターナイフ、ハサミ等
  • ダイヤフラム部の施工は?
  • ダイヤフラムと梁の取り合い部の耐火被覆の施工は、ダイヤフラム部の耐火被覆を先行して施工し、 続いて梁の耐火被覆を行います。
  • 防火区画壁との取り合いの施工は?
  • 事前に梁・柱へ区画壁取り付け用の1次ピースを取り付けた後に、巻付け耐火被覆材の施工を行います。巻付け耐火被覆材の耐火被覆を完結させた状態で、
    先の1次ピースに対して防火区画壁を取り付けます。巻付け耐火被覆材と 壁材の取り合いには耐火シールを施工してください。
  • 巻付け耐火被覆材は重ねて施工しても良いですか?(例:40關施工に対して、20+20關でも良い?)
  • 巻付け耐火被覆材の耐火認定は不織布の両面仕様でとられています。現在の巻付け耐火被覆材は不織布が片面のみ の仕様であり2枚重ねまでなら可燃物量は変わらないため、耐火性能上の問題はないものと考えます。 (設計への確認が必要です。)

  • 地組みの段階で巻付け耐火被覆材を施工することは可能ですか?
  • 施工は可能です。柱と梁とのジョイントは後施工となりますが大幅な工期短縮につながります。

環境について

  • ファイバ一に発癌性はありますか?
  • アスベストとは違いますので、発癌性は現在までに認められておりません。
  • 施工時の粉塵はどの程度発生しますか?
  • 次表に示すように非常にわずかです。〔ニチアス㈱データ〕
    巻付け耐火被覆材マキべエの施工時における発塵量
    マキべエ 吹付ロックウール
    繊維密度
    (単位:f/cc)
    0.09〜0.28 2.29〜10.62
    (於:(財)建材試験センター)

  • 施工後の粉塵はどの程度発生しますか?
  • 次表に示すように従来の吹付ロックウールに比べて小さい値となっています。〔ニチアス㈱データ〕
    巻付け耐火被覆材マキべエのエアエロージョン試験結果
    マキべエ 半湿式吹付けロックウール
    発塵 施工後も発塵がほとんどなく、リターンダクトにも最適です。 施工後、表面よりロックウールやセメント粉塵が発生します。
    発塵量(ファイバー本数/L) 1.00(N=3) 13.0(N=3)(表面スラリー掛け)
    測定 / (財)建材試験センター
    試験方法 / エアーエロージョン試験

品質管理について

  • 材料の品質管理はどうしていますか?
  • メーカ一工場にて厚さ、密度の管理をしております。

  • 施工品質のチェックはどうしていますか?
  • 施工にあたっては目地開きを目視により、ピンの溶接具合を触手によりおこないます。

法令、認定について

  • 鉄骨耐火時間の規定(1、2、3時間)はどうなっていますか?
  • —般的には、建物の高さ(階)によってきめられます。最上階から数えて、4以内の階が1時間、5以 上14以内の階が2時間、15以上の階が3
    時間です。
  • どのようにして認定を取得するのですか?
  • 指定された試験機関で業務方法書に基づく試験、評価がされ合格した構造に対して国土交通大臣の認定証が発行されます。仕様によって差はあ
    りますが、費用はおおよそ400万円ほど、期間は試験合格後認定書発行までに4〜6ヶ月かかります。
  • 旧法での認定と新法での認定方法の違いは?
  • 大きな違いは、旧法での試験の判定基準が鉄骨の温度であるのに対して新法では鉄骨の変形を判定基準にしていることです。
  • 新法では鉄骨サイズ等相当制限があると聞いていますがどうですか?
  • 標準サイズ(梁400X200、柱300X300)で受験したものはそれ以上のサイズに対して認定されており、それ未満には適用されません。標準未満
    のサイズは別途認定が必要です。(旧法では標準サイ ズで認定を取得すればすべてに適用されていました。)
  • 小梁や間柱の耐火被覆は?
  • 耐火建築物とは簡単には主要構造物※が耐火構造であることを言いますが、構造上重要でない小梁や間柱は含まれません。よって設計様の
    確認が必要ですが、構造上重要でない小梁や間柱は耐火被 覆が必要ではないということになります。近年は耐火時間に合わせて(耐火1h:20t、
    耐火2h:40t、耐火3h:65t)施工する事例が増えてきています。いずれにせよ現場にて確認が必要です。

※主要構造物とは:〔建築基準法第2条五〕壁、柱、床、はり、屋根又は階段をいい。建築物の構造上 重要でない間仕切壁、間柱、附ひ柱、揚げ床、最上階の床、回り舞台の床、小ばり、ひさし、局部的な小階 段、屋外階段その他これらに類する部分をのぞくものとする。

「マキベエ」ニチアス(株)の登録商標及び製品です。

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